《第3回 医師を目指す高校生の為のセミナー》を開催しました

29年8月6日 第3回高校生の為のセミナーを開催致しました。岡山県の高校から14名、広島県の高校から1名で合計15名の参加となりました。
 当日は、朝10時からの講演、クイズ・談話しながらの昼食、午後からは手術縫合練習、腹腔鏡のトレーニング、超音波検査体験・新生児集中治療室・手術室・小児病棟の見学、懇談会など盛り沢山で午後4時まで休む暇無しの体験でした。
 参加者は皆一生懸命で、我々主催者としては、将来の日本を背負う若者達の真剣に学ぶ姿勢に触れ、大変頼もしく嬉しく思いました。
 以下に当日の写真、参加者の印象録を掲載します。
印象録には、参加者にセミナーの印象を自由に記載してもらうと同時に点数評価してもらったものです。
 評価結果は以下の通りです。100点満点の平均点を記載しています。(1)セミナー全般; 95点、(2)受講した自分の姿勢の自己採点;80点 (3)講演 ;96点、(4)昼食会; 93点 (5)研修1 手術練習; 95点、(96)研修2:超音波検査・病棟見学;93点、(7)懇談会;88点でした。
以下は自由記載の一部です。

(1)とても面白かったです。勉強のモチベーションが上がりました。そして何より医療の楽しさを知ることができました。今日はありがとうございました。(生徒A)
(2)セミナーを通じて明るく、緊張せずに受けることができました。実習もあり、いい刺激となりました。気さくな方々で、お話しやすかったです。
院内の見学の時も質問のチャンスを下さり、気になることを1つ1つ解釈できて良かったです。今日は本当にありがとうございました。(生徒B)
(3)今日は本当に貴重な体験ができた。このセミナーに携わってくださった皆さんはとても気さくで楽しんで医療に従事されているのだなぁと感じた。話はもちろんだが、体験型の研修がとてもおもしろかった。夢に向かってがんばろうと思う。(生徒C)
(4)今回のセミナーで普段の生活では絶対にわからない医療のことを“楽しく”知ることができました。先生方が仕事の説明をにこやかにするのを聞き、自分も医療の道を進みたいと改めて思いました。来年もぜひ参加したいです。今日一日ありがとうございました。(生徒D)

 など種々ありました。
 幸いにして多くの参加者が医師になりたい気持ちを強くしてくれたとの印象を受け、大変嬉しく思っております。そのうちの2名の記録をそのまま写真で載せております。
 このセミナーは、本NPOのスタッフのボランティアでの全面的な協力と事務局の皆さんの尽力によって成り立ったものです。紙面を借りて深く感謝の意を呈します。

2017年12月吉日  文責  青山興司
1 参加者の集合写真 2 講演風景 3 スタッフと一緒の昼食会
4 縫合練習1 5 縫合練習2 6 腹腔鏡トレーニング
7 超音波検査体験1 8 超音波検査体験2 9 手術室見学風景
10 小児病棟見学風景 11 印象録1 12 印象録2



当機構では2017年8月6日に第3回高校生向けのセミナーを開催します。
医学に興味の有る高校生の参加をお待ちしています。

2017年6月30日

画像クリックでPDFをご覧いただけます。



高校生の為のセミナー受講者のアンケート結果

昨年8月、本NPOで医師を目指す高校生の為のセミナーを行いました。
一昨年に続いて2回目の開催でした。参加希望者が多かった為、15名枠を17名に増やして開催しました。その様子についてはすでに本ホームページに掲載しております。
今回はセミナー参加後、概略1年を経たので参加者の現状についてアンケート調査を行いました。
参加者17名中12名から回答を得ました。12名中参加時、1年生3名・2年生6名・3年生3名でした。卒業者3名中2名は医学部に合格しており、1名は医学部を目指して浪人中です。参加時1年生2年生だった学生は今、医学部を目指して勉学に励んでおります。
これら全員がアンケートによれば医学部を目指す事に強く影響した(58%)、何らかの影響した(42%)であり、セミナーの有効性を示唆してくれています。


以下はアンケート用紙に思いを記入して頂いた文章の一部です。

(Aさん)
実際にエコーをしたりと、今までしたことのない貴重な経験をさせていただいたし、なによりもとても素晴らしいお話しをきくことができてよかったと思っています。進路実現を目指して頑張ります。
(Bさん)
青山先生の楽しいお話しの中に、医師という仕事のすばらしさ・やりがいを知ることができました。
第1志望校合格に向けて頑張ろうと意欲をもらえました。
(Cさん)
受験勉強をしている中でやはりセミナーに参加したことが、僕が医師になるという目標へと進む原動力になっていると感じています。
(Dさん)
受験前、医学部受験へのモチベーションを上げることができました。今後もこのような研修機会があると、医学部志望の受験生にとって良いと思います。ありがとうございました。

今後も本セミナーを良い医師を作る為の一助になる事を期待して本年も行う予定です。

2017年6月9日



報告書

文責:豊岡晃輔
国際医療ボランティア・ジャパンハートとの連携で2017年2月19日〜26日に「ザ・チーム青山20170219」としてミャンマーに行ってきました。私は今回が初めてでしたので、緊張と期待を胸に参加させていただきました。今回は当NPOから2名、他3名の計5名での渡航となりました。ワッチェ慈善病院での手術が4日間で15例あったほかに、マンダレー小児病院での手術も1例ありました。
私たちが到着する日、遠方から多くの患者さんが来院されており、どの患者さんも私たちを笑顔で迎えてくれました。滞在中も患者さんは「チェーズーベー(ありがとう)」と声をかけてくれました。言葉は通じませんでしたが、「感謝をすること、されることの有難さ」を実感し、医療の原点はこういう人と人とのふれあいではなかっただろうかと思いました。
2日目に行ったマンダレー小児病院には2017年1月から当NPO所属の人見浩介医師が海外留学しています。日本とは違った環境での生活や医療に取り組んでいる人見先生は短期間にも成長していました。私は海外での医療参加は初めてであり、日本とは異なった医療の考え方や語学力の大切さなどを実感することができました。当NPOとしては、2011年から今までにミャンマーを中心とした海外ボランティアに延べ67名の医師が参加しており、200例以上の子供の手術を行ってきました。今後もこのような海外ボランティア活動を続けることは、現地の子供たちに医療を提供するばかりでなく、若手医師の成長につながるのではないかと期待します。
ミッションの間、誰一人体調を崩すことなく無事に帰国できました。この5日間は本当に忙しくて大変でしたが、多くの経験を得ることができてよかったです。小児外科医として、また一人の医師としてまだまだ成長していかねばならないと心を新たに思いました。このような貴重な機会を与えてくださったNPO理事長青山興司先生をはじめ、渡航に関してお世話をしてくださったジャパンハートの関係者の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

1 期待と不安の出国です 2 ワチェ慈善病院の病棟風景 3 ミャンマーで日本のラジオ体操をする日本人とミャンマー人
4 植えたマンゴーの木の成長 5 元気の源の朝ごはんを現地のカフェで 6 現地のジャパンハートスタッフと青山先生
7 マンダレー小児病院で人見先生と合流 8 マンダレー小児病院で合同手術 9 マンダレー小児病院の先生と一緒に
10 青山先生、数年前に手術した患者さんと再会@ 11 青山先生、数年前に手術した患者さんと再会A 12 ワチェ慈善病院の責任者の方と会食
13 最終日の懇親会 14 帰国前の術後回診 15 現地の方々と記念撮影
   
16 ミッションお疲れ様でした    



《第2回 医師を目指す高校生の為のセミナー》を開催しました

28年8月6日 第2回高校生の為のセミナーを開催致しました。岡山県内の高校から16名の生徒の参加がありました。
 当日は、朝10時からの講演、談話しながらの昼食、午後からは手術縫合練習、腹腔鏡のトレーニング、超音波検査体験・新生児集中治療室・手術室・小児病棟の見学、など盛り沢山で最後の皆での懇談会は予定の4時を過ぎても終わらないほどの盛り上がりでした。
 参加者は皆一生懸命で、我々主催者としては、将来の日本を背負う若者達の真剣に学ぶ姿勢に触れ、大変頼もしく嬉しく思いました。
 以下に当日の写真、参加者の印象録を掲載します。
印象録には、参加者にセミナーの印象を自由に記載してもらうと同時に点数評価してもらったものです。
 評価結果は以下の通りです。100点満点の平均点を記載しています。(1)セミナー全般; 97点、(2)受講した自分の姿勢の自己採点;86点 (3)講演 ;98点、(4)昼食会; 90点 (5)研修1 手術練習; 94点、(96)研修2:超音波検査・病棟見学;94点、(7)懇談会;97点でした。
以下は自由記載の一部です。

 (1)自分の周囲に医学志望者が少なく、自分の中で医師という職業への志もそこまで固まったイメージが無かったのですが、今回参加してみて他にも同じ志を持った人がこんなに多くいること、楽しそうに仕事をされる先生方の姿をみて、僕もこんな風に楽しく、患者さんと対等の立場で一緒に頑張れる医師になりたいなと思いました。
 (2)今まで医師になるという決意がかたまっていなかったけど、この講義のおかげで医者という職業について分かり、自分もこのようになりたいと思うことができた。今後、勉強でつらくなったときなどにこのセミナーのことを思いだして、はげみにしていきたいと思う。あまりできない体験ができて本当に来てよかったと思う。 
 (3)父の背中を見て育った自分にとって、医師という職業の幅が広がり本当に良い体験をさせていただきました。今まで学校の方でも何度か講演を受けたことがありますが、こんなにおもしろい講演を聞いたのは初めてです。将来医者になった時、青山先生のような人の下で働くことができれば、仕事が楽しいのだろうなと思いました。また是非このような機会があれば参加したいです。
 (4)今日はすごくモチベーションが上がる体験が出来たので、これから数カ月、もしくはさらに何年かかかるかもしれませんが、受験勉強をがんばっていきたいと思います。
 (5)私は社交不安障害で精神科に通っていた時期があり、そこで良い医師と出会ったことが医師になりたいと思ったきっかけでした。しかし、今日のセミナーに参加することで、小児科や外科もとてもカッコイイと憧れをいだきました。講義を聞いて医師は本当に素晴らしい仕事だと思いました。手術練習のときに、先生方が「上手だね」とほめて下さったので、とても嬉しかったです。自分に自信がつきました。今日のセミナーは、先生方の気さくな感じがとても良かったです。受験勉強をがんばって、絶対に医師になりたいと思える素晴らしいセミナーに参加することができて、幸せです。

 幸いにして多くの参加者が医師になりたい気持ちを強くしてくれたとの印象を受け、大変嬉しく思っております。
 このセミナーは、本NPOのスタッフのボランティアでの全面的な協力と事務局の皆さんの尽力によって成り立ったものです。紙面を借りて深く感謝の意を呈します。

2016年8月25日  青山 興司
1 参加者の集合写真 2 講演風景 3 昼食時懇談会
4 縫合練習 5 結紮練習 6 腹腔鏡手術練習
7 超音波検査体験 8 手術室見学風景 9 印象録原本



今回は10日間の日程で,ミャンマー・カンボジアに行って来ました。特にカンボジアは夏、真最中です。

ミャンマーには ‘ザ・チーム青山20151205’ として、本NPOからの4名の医師と他2名を加えて6名で手術ミッションに行きました。
手術日数は6日間、朝5時半起床,6時からラジオ体操,その後掃除・朝食を済ませ、7時半から診療開始、毎夜10時頃までで、合計22例の手術を行いました。

その中には、5-6時間を要する比較的大きな手術(膀胱拡大術)も含まれています。この2例はどちらも昼夜を問わず,尿失禁がある子どもですが、1例は小腸を使用し、1例は大腸を使用(要逆流防止術)しました。幸いにして順調に経過しました。その他の手術は、鎖肛・腫瘍などですが、概略半数は尿道下裂の子供たちです。 ミャンマーでは小児泌尿器の専門医師がいないため、多くの尿道下裂の子どもは大きくなるまで放置されています。
外来には、岡山医療センターで手術をしたウィン君(10年前)、ピュウウィンナウン君(昨年)などが元気な姿を見せにきてくれました。
今回は参加者中4名が‘下痢’というアクシデントがありましたが、皆、楽しく手術ミッションを果し、無事に帰国しました。

ミャンマーで手術を終えた後に私は昨年岡山医療センターで手術をしたマカラ君(小児がん:ウィルムス腫瘍)の術後の診察の為、カンボジアに行きました。現在は肺転移も見られず,順調に経過していました。
マカラ君の入院時ご支援・ご協力頂いた方々に感謝致します。

追伸;
ミッション記念にと思い、今年6月(ザ・チーム青山20150621)、ジャパン・ハートのミャンマー宿舎にマンゴーを植えました。半年で1.5倍に成長したのは驚きました。3年後は味わえると聞いていますが。。。楽しみです。

2015年12月20日  文責  青山 興司

1 マカラ君 岡山で手術後3週間目。帰国直前のマカラ君
  抗癌剤の為、頭髪が無くなっています。
2 マカラ君の自宅で。両親・兄弟と
  来院前、カンボジアで抗癌剤を受けるために飼い牛を売却したそうです。
  日本では医療費の家族負担が無いように配慮しました。
3 ミャンマー・ワッチェ病院到着当日の外来風景 4 ウィン君(10ヶ月前;手術前) 5 ウィン君(現在13歳) 6 ピュウウィンナウン君(3歳時;手術前)
7 ピュウウィンナウン君(現在、13歳) 8 ワッチェ病院手術室で仲間と 9 術後のカンファレンス;この日は早く終了(時計は19時)
   
10 宿舎にマンゴーを記念植樹(2015.6) 11 半年で1.5倍に成長したマンゴー(2015.12)    



《第1回 医師を目指す高校生の為のセミナー》を開催しました

 27年8月8日 第1回高校生の為のセミナーを開催致しました。岡山県の高校から9名、広島県の高校から8名で公募数15名に対し合計17名の参加となりました。
 公立、私立を問わずの募集でしたので、種々の高校からの参加があり、生徒同士も交流を深める事が出来、大変楽しい会となりました。
 当日は、朝10時からの講演後、皆で一緒にクイズをしながらの昼食、午後からは手術縫合練習、腹腔鏡のトレーニング、超音波検査体験・新生児集中治療室・手術室・小児病棟の見学、懇談会など盛り沢山で午後4時まで休む暇無しの体験でした。
 参加者は皆一生懸命で、我々主催者としては、将来の日本を背負う若者達の真剣に学ぶ姿勢に触れ、大変頼もしく嬉しく思いました。
 以下に当日の写真、参加者の印象録を掲載します。 印象録には、参加者にセミナーの印象を自由に記載してもらうと同時に点数評価してもらったものです。
 評価結果は以下の通りです。100点満点の平均点を記載しています。当日参加された保護者3名の記載も一部含まれています。(1)セミナー全般;99点(回答者数20名)、(2)受講した自分の姿勢の自己採点;89点(17名)、(3)講演 ; 99点(20名)、(4)昼食会; 97点(20名)、(5)研修1:手術練習; 98点(17名)、(6)研修2:超音波検査・病棟見学;98点(17名)、(7)懇談会;95点(20名)、でした。
自由記載は、

(1) とても楽しくてお医者さんになりたいという気持ちが大きくなりました。私は元々、英語をやりたくて私立の中学を受験したんですけど、医者として海外に行くということも知ることができて、好きな英語を使いながらの仕事という選択肢もふえてよかったです。懇談会では似たような悩みもきくことができてよかったです。(生徒A)
(2) 医者の職業が本当に楽しそうだなと思いました。小さい頃からの夢なので改めて絶対なりたいと思いました。研修や見学は初めてのことばかりで面白かったです(生徒B)
(3) 講演をしている青山先生が本当に楽しそうで、私もとても楽しく受けることができました。他の先生方も丁寧に優しく説明や指導していただいて、今日1日とても充実した時間が過ごせました。日本だけでなく海外でも平等に医療を提供する活動もされていて、とても魅力を感じました。『絶対医師になりたい』と強く感じました。(生徒C) 
(4) とても楽しそうだった。医者ってもっと変な人ばかりだと思っていたけど、やっぱりいい人ばかりだった。(生徒D) 
(5) 娘の付き添いのつもりで参加しましたが、内容の充実したセミナーで、とても楽しかったです。青山先生の講演は大変印象に残るものでした。エネルギッシュで優しくて医師として日々お仕事される中で、培われた人間性なんだろうと感動しました。(保護者A)


 など種々ありました。
 幸いにして多くの参加者が医師になりたい気持ちを強くしてくれたとの印象を受け、大変嬉しく思っております。そのうちの2名の記録をそのまま写真で載せております。
 このセミナーは、本NPOのスタッフのボランティアでの全面的な協力と事務局の皆さんの尽力によって成り立ったものです。紙面を借りて深く感謝の意を呈します。

2015年8月20日  文責  青山興司

1 参加者の集合写真 2 講演風景 3 スタッフと一緒の昼食会
4 縫合練習1 5 縫合練習2 6 腹腔鏡トレーニング
7 超音波検査体験1 8 超音波検査体験2 9 手術室見学風景
10 小児病棟見学風景 11 懇談会風景 12 印象録1 13 印象録2



昨年8月小児がんの治療のためにラオスから来日したナムソムちゃん、無事に手術、抗癌放射線療法・化学療法を終え、本年1月17日に帰国しました。帰国後ラオスから無事を知らせる写真がとどきましたので、ご支援を戴いた皆様に感謝の意を込めて、経過をご報告させて頂きます。
経緯:26年8月5日、1歳1ヶ月(体重7kg)の女児ナムソムちゃんが小児がん治療のために来岡されました。早期手術の必要性を考え、来院2日目(8月7日)に右腎臓から発生した1.2kgの腫瘍摘出術を行いました。組織検査では腎芽細胞腫でした。手術後5日目から授乳開始。1週間頃から笑顔が出るようになりました。以後抗癌療法として放射線治療・抗癌剤投与を行いました。経過中、VISAの関係で10月終わりに白血球が減少したままやむなく一時帰国した事や抗癌剤副作用による発熱などを認めましたが、概略順調に経過し、当初計画した治療を無事に終了する事が出来、27年1月17日無事に帰国の途につきました。今後はラオスでジャパンハートのスタッフと我々の連携体制(メールなどによる)でのフォローアップとなります。概略無病生存率は90%以上と考えております。

感謝の意:
この児の治療は、多くの方々のご協力・ご支援があって成し得たものであり、皆様に感謝の意を呈したいと思います。
まず、ジャパンハート代表の吉岡秀人医師が、ラオスの循環診療で発見し、そのスタッフが患者に付き添って来院した事。更に通訳の手配、家族の生活の世話までをジャパンハートに引き受けて頂いた事。それを受けて、岡山医療センターが全病院をあげて医療面において協力・支援体制を作り、対応し頂いた事。 同時に我々NPOのメンバーである小児外科チームが全力で治療にあたった事。更に、善意の寄付により、治療費の一部を負担頂いた市民の方々のご支援及びその呼びかけに御協力を頂いたマスコミの方々のご尽力。これら全て方々の協力と連携があって無事に退院に至る事が出来たと考えております。
関係諸氏のご協力・ご支援に対し厚く御礼申し上げます。

素晴らしいお母さん:
文字が書けない、ラオスの言葉以外は何も話せないお母さんでしたが、子への思い、優しさ、我々への接し方の中に母親として、人間としての素晴らしさを感じました。全く知らない国日本に、どのように扱われるかもわからない日本に、一枚布の肩掛けスリングの中に小さな子供を抱えて、祈る気持ちで来院したお母さん。ラオスの空港での不安そうな母と子の姿が今でも忘れられません。入院中突然に病室を訪ねた時も、また子供の写真を撮ろうとした時も、何時どんな時でも決して嫌な顔をせず笑顔で対応して頂きました。本当に気持ち良く治療をさせて頂きました。当初は精一杯の感謝の気持ちを、意識して表しておられるのかなとも考えましたが、あまりにも自然体なので、おそらく、ラオスで培われた人間性の素晴らしさ、それが無意識に感謝の気持ちとして表に出たものだと思われました。医療ボランティアでミャンマーに行った時に感じる‘医療者と患者’の関係‘精一杯の努力と信頼・感謝’と同様なものを感じました。医療の原点だと感じています。

ナムソムちゃんについて:
2012.6.22生まれの1歳の女の子です。ラオスの首都ビエンチャンから車で約6時間のカムムアン県に住んでいます。3人兄姉の末っ子で5人家族です。
来院3ヶ月前頃、母親がお風呂に入れている際に腹部の腫瘤に気づき、ヴィエンチャンの病院を受診、腎臓癌疑いと告げられ、怖くなり幾つかの病院を受診したそうです。精査・治療を進められたが、金銭的な問題により中断していました。その時、吉岡医師と出会い、山に連絡が入り、それから1ヶ月以内に治療が開始されました。VISA取得などの事を考えれば驚異的なスピードで治療が開始された事になります。
来院時は7kgしかなく、1.2kgの腫瘍を考えると、正味の体重は6kg程度で、これは生後5-6ヶ月時の体重であり、強度の栄養不良状態でした。来院後2日目(8月7日)に手術し、術後5日目から授乳開始、2週間目から少しずつ離乳食を開始しました。これが生まれて初めての離乳食だったそうです。術後9日目より抗癌剤投与開始、術後20日目より放射線療法(7日間)を併用しました。その後は順調に経過し、1歳4ヶ月頃から掴まり立ちが可能となりました。この頃VISAの関係で一時ラオスに帰り、家族と共に過ごしました。1週間のラオス滞在前後のナムソムちゃんの変化には驚かされました。少し手を添えるだけでしっかりと一人で立てるようになり、目の輝きなど全てで急に成長したように感じました。この年齢の子供にとって、わずか1週間でも兄弟家族と共に過ごす事の重要性を思い知りました。その後は順調に経過し、徐々に一人歩きが出来る様になり、数語の日本語が話せる様になり、退院することが出来ました。

今後について:
ラオスの衛生状態から考えると、帰国後もう数ヶ月は人混みを避け、生水や生ものは避けるように話しています。半年〜1年毎にラオスでCT検査施行してもらい再発の有無をチェックする予定です。経費は1回で2万円程度かかるようで、これは家族の1ヶ月の生活費を超える可能性があるので、こちらで負担するつもりです。無病生存率は90%以上と考えております。

祈り:
ナムソムちゃんには是非普通の子供と同じように成長し、恋もして、結婚もし、何時か自分の子供を連れて日本を訪れてくれる事があれば、大変‘嬉しいな!’と思っています。

2015年2月1日  文責  青山興司

1) 来日前のラオスにて発見時(吉岡医師と) ラオス出発直前 2) 来岡後早期の手術(26年8月7日)手術中 手術時の腹部の状態
3) 術後2週間目(青山と) 4) 術後2が月半
(一時帰国直前:10月24日)
5) 一時帰国中、ラオスにて
家族と(11月3日)
家族全員がマスクをつけてお迎え
6) 一時帰国後、来岡直後(11月7日)
しっかりと独り立ち。眼力が出た。
7) 帰国前の病室で(27年1月)
独り立ち
一人歩き 食事中
お風呂が大好き 8) 帰国当日、病室最後の散歩
(豊岡先生と)
9) 病院前での帰国見送り(1月17日)
看護師さん達に見送られて
9) 病院前での帰国見送り(1月17日)
看護師さん達に見送られて
   
10) ラオスに帰って 家族とお家で 両親とジャパンハートの職員と    



中国四国小児外科医療支援機構の活動の一環として、国際ボランティア・ジャパンハートとの連携の元に、第6回目のミャンマーヘのボランティア手術行脚に出ました(2014.12.04-2014.12.11)。手術日数は実質6日間でしたが、前回と同様に早朝6時のラジオ体操から始まり、夜遅くまで続くというハードスケジュールで合計25例の手術を行いました。チームの皆が一致団結して、手術に取り組む姿勢は素晴らしく、本当に楽しいものでした。以下に写真を掲載しています。

2015年1月6日  文責  青山興司

1) 2014.12.10 今回の手術ミッションのメンバーです。
日本人・ミャンマー人、皆一緒のチームです。
2) 2014.12.04 到着当日の外来待ち患者です。 3) 2014.12.07 手術終了後(23:00頃)のカンファレンスです。
4) 2014.12.06 手術中です。
18時頃普通に手術をしています。
5) 2014.12.06 朝食をとる屋台? 6) 2014.12.06 屋台?での毎朝の美味しい食事です。

パート2 2014.12.08

1) 外科部長・小児科教授の案内で院内を散策中です。 2) 非常に落ち着いた綺麗な小児病院です。

4) 2014.12.10 帰国前日ワッチェ病院の近くのザガイン日本人墓地を訪ねました。
何時までも戦争の爪痕は残っています。
3) カンファレンス中の写真です。